富士通とMETRON、エネルギーコスト削減と生産性向上の両立によりお客様のESG経営を支援するため戦略的提携

Fujitsu and METRON

富士通株式会社(注1)(以下 富士通)とMETRON SAS(注2)(以下 METRON)は、このほど、製造業におけるカーボンニュートラルの実現に向けた戦略的提携を締結しました。本提携に基づき、富士通の最先端技術とMETRONのエネルギー管理の専門知識といった両社の強みを組み合わせ、従来難しかった環境改善と生産性向上の両立を可能にするエネルギーマネジメントサービス「Energy Consumption Optimization(エネルギー・コンサンプション・オプティマイゼーション)」を共同開発し、2024年4月22日より日本市場に提供を開始します。

近年、企業は気候変動の対策に向けたカーボンニュートラルへの対応やCDP(Carbon Disclosure Project)(注3)など、法令・規格や情報開示の遵守を社会から要求されています。

富士通は、企業のビジネス成長と社会課題の解決を目指す事業モデル「Fujitsu Uvance」のもと、生成AIを活用した施策提示で経営の意思決定を支援するESG Management Platformの提供により、企業のESG経営を実現するとともに投資家やステークホルダーからの信頼を獲得して長期的な成長の貢献に取り組んでいます。また、今回の提携締結に先立ち、富士通はMETRONに対し、子会社の富士通ベンチャーズ株式会社(注4)が運用するファンドを通じて2023年3月に出資を行い、両社の連携を深めてきました。
METRONは、産業の脱炭素化に向けたエネルギーマネジメントソリューションを専門とするフランスのクリーンテクノロジー企業で、エネルギーマネジメントツール「Energy Management and Optimization System」とエネルギーに関する専門知識を駆使して、工場内の様々な製造設備のエネルギー使用量可視化と運用効率化を実現しています。

両社が共同開発した「Energy Consumption Optimization」は、富士通がESG Management Platformで培ったESG経営を実現するためのノウハウと量子インスパイアード技術(注5)「デジタルアニーラ」および、METRONの「Energy Management and Optimization System」を組み合わせることで、従来難しかったエネルギーコスト削減と生産性向上の両立を可能にします。具体的には、「Energy Management and Optimization System」により各種設備の電力情報を可視化し、それを基に、富士通の「デジタルアニーラ」により設備の電力使用量や電気料金、生産量や生産にかかる時間などの様々なデータを活用して、消費電力やピーク電力、生産効率といった複数の指標に基づき高速にシミュレーションを行い、環境に配慮した最適な生産スケジュールを策定することで、タイムリーな経営判断を支援します。

今後、両社は「Energy Consumption Optimization 」をドイツでも提供し、展開地域を拡大するとともに、GHG排出量が多い製造工場だけでなく商業施設やオフィスにおけるエネルギー情報の可視化や電力消費量のエネルギー最適化などユースケースを拡大します。両社はお客様とともにカーボンニュートラルの実現に向けた社会課題の解決に取り組み、より豊かで暮らしやすい社会の実現を目指します。
 
両社は2024年4月22日(月曜日)から4月26日(金曜日)(中央ヨーロッパ標準時)にドイツで開催される世界最大級の製造業のための国際展示会「Hannover Messe 2024(https://www.hannovermesse.de/en/)に本サービスを出展します。

【METRON CEO Vincent SCIANDRA(ヴァンサン・シアンドラ)のコメント】

IT業界で世界トップクラスのリーダーである富士通との提携により、METRONはクローバルビジネスを加速することができます。私たちはドイツにサービス提供を開始することで欧州における新たなマイルストーンを達成するとともに、すでに脱炭素化の取り組みで大きな成果を上げている日本市場でもプレゼンスをさらに強化できることを誇りに思います。

【富士通株式会社 執行役員副社長 COO 高橋 美波のコメント】

富士通独自の「デジタルアニーラ」を活用することで、量子インスパイアード技術でしか実現できない複雑なシミュレーションが可能となり、環境負荷や電力コストの低減と製造の生産性を両立する施策を導き出すことができます。またこの度、METRONとの提携により、この技術を含んだ包括的なエネルギーマネジメントを日本とドイツなど製造業をはじめとした様々なお客様に提供できるようになり喜ばしく思います。富士通がこれまで製造業として培ってきたノウハウと最先端テクノロジーを融合し、様々なデータ活用を通じてカーボンニュートラルの実現に取り組んでゆきます。

【商標について】

記載されている製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。

【注釈】

注1 富士通株式会社:
   本店:神奈川県川崎市中原区、代表取締役社長 時田 隆仁
注2 METRON SAS:
75, rue de Lourmel, 75015 – PARIS, France

注3 CDP(Carbon Disclosure Project)
   機関投資家を代表して企業に気候変動対策に関する調査を実施し、その結果を公表している国際NPOのこと。
注4 富士通ベンチャーズ株式会社:
   本社 東京都港区、代表取締役社長 矢島 英明
注5 量子インスパイアード技術:
   量子コンピュータから得た着想から、複雑な計算を高速に処理できるコンピューティング技術。

【関連リンク】

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helene.galy@metronlab.com
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